院長ブログ

歯ってきれいになるの??

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

 

こんにちは、等々力・深沢・中町にあるソフィア歯科医院の矢島です。

今回は歯の『白さ』の代名詞である『ホワイトニング』または『ブリーチング』についてお話をさせていただきます。

 

この内容は定期的に医院内で行われている勉強会で学んだことをまとめて記載したものです。

少し堅苦しいところがあるかも知れませんが、最後まで読んでいただけるとなにかの学びになると思っております。

 

<ホワイトニングって必要ですか?>

良い印象は口元の印象(口角)、目(まばたきの回数)、笑っている表情、姿勢、顔や体の向き、声などから影響されると言われています。

緊張感を和らげ、笑顔を口と目でつくり、警戒心を解きほぐし相手に好印象を与えることは社会生活のポイントとなり得ます。

会話のときに口唇は動き、口元に注意が向けられるので口元の清潔感は重要です。

前歯がない、歯並びが悪い、歯が黒くみえると第一印象の評価を落としてしまいます。

仕事での成功と、顔の魅力との間には相関関係があることが心理学の分野で言及されており、美しい歯、白い歯、魅力的な笑顔は、仕事面、恋愛面、精神面へ大きく影響します。

ホワイトニングのメリットは歯の色が白くなることで清潔感が増し、自信が持てることで、外見からも内面からも輝く明るい笑顔を手に入れることができるようになることです。

 

<ホワイトニングって1種類だけではない。>

ホワイトニングの種類は大きくわけて4つあります。

 

1、オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは直接、医院内で過酸化水素をというものを主成分とした薬剤を歯に塗り、光を当てて歯の色を白くする方法です

特徴としては即効性があるので、施術を行った当日に効果を実感できます。

数回の通院で歯を白くできますが、希望の白さにならない場合はさらに通院する必要性があります。

光を照射することによって、高濃度の薬液を活性化させ、短時間にホワイトニング効果を高めるという考え方です。

 

2、ホームホワイトニング

患者様ご自身が、過酸化尿素を主成分としたジェル状のホワイトニング材をホワイトニング用のマウスピースに入れて装着し、

毎日2時間から数時間装着することを2週間から6週間ほど継続し歯の表面から歯を白くする方法です

特徴としては時間をかけて薬剤を浸透させるので、歯の内部の黄ばみを分解できます。

日本で認可されているホワイトニング材はアメリカではすでにモデルチェンジされた2世代前のもので、

ホームホワイトニング製品は過酸化尿素10%を基本としています。

 

3、デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせたものです。

ホームホワイトニング前にあらかじめオフィスホワイトニングを数回行うことで、

早く白くなり、患者さんのモチベーションをあげることができます。

定期的に行うオフィスホワイトニングの期間を長くすることができます。

 

テトラサイクリン変色歯という重度な変色歯があります。

その場合は変色の状態にもよりますが、ホームホワイトニングで歯を白くするのに半年以上かかる場合もあり、

その中でもまたさらに強い変色歯の場合はあまり良い変化が見られない時もあります。

一般的に歯科医院内で行うオフィスホワイトニングではよい結果が出ないため、デュアルホワイトニングが効果的と言われています。

2つのホワイトニングを組み合わせることにより、歯の表面と内側の両方へのアプローチができ、テトラサイクリン系抗生物質による変色を、効率的に改善することができます。

テトラサイクリンによる強い変色の場合、ホワイトニングだけではなくダイレクトボンディングやラミネートベニアの適用も考えなければいけません。

 

4、ウォーキングブリーチ

歯科医院で歯科医師が神経を抜いた歯で変色している歯に対して行う漂白法です。

歯科外来で漂白剤を歯の中に入れて、つぎの来院まで継続して、歩いてる間も!漂白されるという意味でウォーキングブリートいわれています。

髄腔内から象牙細管を通して象牙質に漂白剤が直接作用するため、効果は確実だが不用意に髄腔を拡大し象牙質が薄くなると歯質が弱くなり、術中に破折することがあります。

 

<ホワイトニングで歯はなぜ、白くなるんですか?>

歯が白くなるのはホワイトニング材の中に含まれる過酸化水素、または過酸化尿素の作用で、歯の中に存在する有色物質が分解されるからです。

過酸化水素は金属や光、熱によって容易に分解して、ヒドロシキラジカルとヒドロキシペルオキシラジカルの二種類のフリーラジカルが生じます。

この過酸化水素から生じるフリーラジカルが高いエネルギーを持ち、エナメル質表面からエナメル葉やエナメル叢といった構造欠陥や微細なクラックから浸透し、

歯の内部で自由に動き回り着色物質を分解します。

過酸化水素からフリーラジカルを多く発生させるためには、過酸化水素の濃度をあげる、温度を上げる、光を当てるなどがあります。

 

<ビューティードミノ現象を起こしてより豊かな人生を!>

ホワイトニングだけでなく人はある一部分がきれいになると、その他の部位の審美性を向上させたいと思うようになります。

これを『ビューティードミノ現象』といいます。

美は1日にしてはなりませんが、きっかけがあれば人は美に目覚め、追求していきます。

歯科におけるドミノ現象はドミノが一直線(歯のみ)ではなく、さまざまな方向(歯、ファッション、美容、精神面にも)に広がっていくのが特徴なので、

患者様のビューティードミノ現象を起こせたら素晴らしいと思っています。

逆に社会とのつながりを失うと生活範囲が狭まり、人と会わなくなります。

すると認知機能や、口腔機能、栄養状態が悪化し、体の衰えにつながる可能性があります。これを『フレイルドミノ』といいます。

軟らかい料理を食べ続けていたり、何日も会話をしないと、口の筋肉が衰え、かむ力が落ちます。これが『オーラルフレイル』です。

年齢を重ねても自分の歯をきれいに保ち、食事を楽しみ、楽しく笑えて、生きる喜びをもって生き生きと過ごせる人が多くあってほしい。

そのきっかけの一つとして、ホワイトニングという方法があってもよいのではないかと思っております。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

ご興味を持たれた方は一度、当院のホワイトニングを体験されてみてはいかがでしょうか?

 

 

参考文献:「みんなが知りたいホワイトニング Q&A」 デンタルダイヤモンド社

「ホワイトニングに強くなる本」 監修 久光 久

 

予防・メインテナンス

ページトップへ